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仲間になりませんか

ボランティアが守る「根来山げんきの森」

「里山」という言葉は多くの県民のみなさんの知る言葉になっています。でも、現実の「里山」を知っている県民のみなさんははたしてどれだけいらっしゃるでしょうか。

千年以上も日本人の暮らしを支え、身近な森として親しまれていた里山は、すでに数十年前にはその役割を終え、やがてシイやカシなどを主体とする和歌山県本来の自然植生に戻り始めています。それが自然の流れです。
でも、私たちの身の回りの里山がすべて深い森に戻ってしまうことで失われてしまう物もたくさんあります。

たとえば、スミレやリンドウといった明るい環境を好む草花たち。
たとえば、コナラやヤマザクラなど明るい森を好む樹木と共生している昆虫やキノコ達。
たとえば、トカゲやクワガタを探して見通しの良い森を駆け回った幼い頃の思い出。
たとえば、友と語り合って歩いた木陰の小径。

NPO法人根来山げんきの森倶楽部は、そんな里山の環境を守るために、ささやかですが、この森林公園の森が鬱蒼とした森に変わっていくのを食い止める活動を行っています。そして、現在の里山の魅力と役割を知っていただくために、様々な生き物観察会や各種体験会を開催したり、子どもたちの遊びや学びの場、そしてお年寄りや体の不自由なみなさんの癒やしの場などとして利用する機会を提供しています。また、森の整備で発生した木材をベンチやテーブルなどの公園施設や、木炭・薪などとしても活用しています。

私たちと一緒にこの森で活動してみませんか。

もちろん、人それぞれにできることとできないことはあります。でも、この森で学び、汗を流していると、少しずつできることが増え、できないことが少なくなってくる、そんな充実感をきっと味わっていただけるはずです。

そして、私たちの汗の成果がこの根来山げんきの森なのです。
みなさんの参加をお待ちしています。

運営団体について

NPO法人 根来山げんきの森倶楽部

平成9年、和歌山県が設置を計画した県立森林公園について、平成11年から県と県民ボランティアとの共同作業での整備が始まりました。この時集まった県民ボランティアが中心になって平成13年に「根来山げんきの森倶楽部」が誕生しました。

メンバー

238人(令和5年4月現在)

年会費

1,000円(家族二人目から500円)

主な活動内容

  1. 毎日2名の当番が公園に駐在し、施設管理と来園者のみなさんの対応に当たります。
  2. この森を里山として維持していくために必要な森林整備作業(常緑樹除伐、植樹、草刈り、人工林整備、修景伐採など)
  3. 森林整備で発生した木材の有効活用(炭、薪、歩道補修資材、ベンチ、テーブル、クラフト材料、公園施設整備資材など)
  4. 施設の管理や整備(公園清掃、歩道補修、草刈り、手すり補修、デッキや舞台の建築など)
  5.  利用者案内(利用エリアの案内、生き物問い合わせ対応、各種観察会やイベント開催、安全確保など)
  6.  公園の魅力を広く知っていただくための広報活動(HP運用 インスタグラム活用)

理事長あいさつ

ここ根来山げんきの森はクヌギやコナラ、カシと昔ながらの広葉樹と人工林が共存する珍しい森林公園です。和歌山市や大阪など市街地から近い場所にありながら、昔懐かしい里山の風景が残り、昆虫や草花とありのままの豊かな自然に恵まれています。

また、開園以来20年近くにわたり、この森は「倶楽部員」と呼ぶボランティアスタッフにより守られてきました。樹々の管理や石垣積み、遊歩道の整備と人の手による地道な作業で維持管理しています。今ではその倶楽部員も200人を超え、若者や女性の参加者も年々増えています。

活動内容は公園の維持管理のほか、炭焼きや昆虫採集、クラフト体験の指導と様々。それぞれが得意なことを活かして活動しています。月1回の活動日には、「来園者により楽しく、安全に公園を利用してもらいたい」という思いのもと、70人近くの倶楽部員が集まり、公園の整備に汗を流しています。

みんなと協働で作業することで、達成感を得られ、それが生きる励みになっています。豊かな自然の中で仲間と身体を動かすことは、まさに「根来山げんきの森」の名の通り、心も身体も〝げんき〟になるのです。皆さんにも気軽に公園にお越しいただき、ここの自然の素晴らしさを体感し、〝げんき〟になっていただければ嬉しいです。

根来山げんきの森 理事長 赤阪進